*my小説日記*

読書記録

🔖2021/3/13

『朝が来る』

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辻村深月さん

 

不妊治療をして子供が出来なかった夫婦と望まない妊娠をしてしまった中学生のお話です。

 

『子供を返して欲しいんです…』

 

3人家族の元にやってきた片倉ひかりという女性は本当の母親でした。

 

 

2人の夫婦と片倉ひかりの境遇についても書かれているが、重すぎて何故か被害者にも加害者にも感情移入してしまいます。

 

辻村さんの描き方がプロ並みであり最後は読書を納得する終わり方に持っていく所も凄いところです。ページを捲る手が止まらずってこういう作品のことを言うんだなと思いました。

🔖2021/2/21

僕らのごはんは明日で待ってる

 

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瀬尾まいこさん

 

瀬尾まいこさんを読み続けています。

 

今回のストーリーは青春物です。

 

主人公亮太はお兄さんを亡くし以来暗い小説ばかりを読み完全に周りから浮いていました。

 

ある時に体育祭の行事に参加することになり亮太は米袋競争の種目に選ばれます。

 

今まで目立つことを避けてきた亮太でしたが、

仕方なく参加することに…そこで一緒に出場するのが小春でした。

 

亮太は周りから浮いているのに関わらず小春はそんな事も気にせず亮太に話しかけ練習に一緒に励みます。

 

小春は少し変わった性格でした。

アクエリアスよりポカリ派で鶏肉は食べれないけれどもケンタッキーは食べれるなど…

 

体育祭当日亮太は小春から告白され付き合うことになるのです。

 

1年後大学はバラバラにはなってしまいますが、2人は付き合い続けるのですが、突然小春から別れを切り出されます。理由は彼女に両親が居ないからだということ。彼女の家族に亮太との付き合いを反対されたからですが亮太は信じられないくらい落ち込みます。仕方なく別れを受け入れるのです。

 

亮太は大学で良い人だと周りから思われておりイエスと呼ばれていました。

その為有名でもありある日えみりという女性に惹かれて付き合うことになります。

 

しかし亮太は兄の墓参りで小春と再開してしまいます。それ以来、小春のことばかりを考えるようになりえみりと別れ小春にやり直して欲しいことを伝えます。

 

やがて小春に受け入れられ家族になることに、やっと幸せになったと思いきや、そのとき小春は体調が思わしくなく病気のことを打ち明けます。

 

2人は幸せになれるのか、、

 

どうなるのとページを進めるのが止められないくらい先が気になる作品でした。

 

お互い事情があっても、中々言い出せなかったりよくあることだと思います。

 

 

ですが周りには色々な人が居て、人に助けられながら人は生きていて、1人より周りの支えがあってこその自分が居るということを教えてくれる作品だと思いました。

 

読んだ後はやはり心が暖かくなる作品でした。

🔖2021/2/15

『優しい音楽』

 

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瀬尾まいこさん

 

図書館本です。

 

短編集で三遍に分かれています。

 

一編

一目惚れ

ある日知らない女の子に声をかけられます。

一目惚れをしたと言われ、お付き合いする事に、しかし違和感しか残らない彼は彼女の実家に行くのですが彼女の一目惚れには理由がありました。彼女の思いと彼の思い。2人の目線から描かれています。

 

二編

不倫している彼女

彼氏は奥さんがいますが、結婚記念日で旅行に行くということで娘さんを預かって欲しいとお願いされます。仕方なく娘さんを預かるのですが、娘さんに行きたい所を聞くと彼の実家に行きたいと言います。実家に行きお祖父さんに会うのですが実は奥さんに原因がありお祖父さんに一度も会ってないことが分かります。不倫してる彼女ですが、そこで立場が逆転します。

 

三遍

同棲の彼女

彼には同棲している彼女が居ます。

彼女はものを捨てられず、世話焼きな性格でした。ある日彼女は知らないホームレスを家に連れてきます。彼は不審な思いを抱きながらそのホームレスと暫く過ごすことになるのですが、

そのホームレスは以前大学教授をしており彼から色々な事を学ぶのです。

 

三遍とも、グッとくる作品でした。

個人的に一編目が先が読めずに面白かったですが、どの作品も読んだ後にホッと心が暖かくなります。辛い時読み直したくなる作品です。

🔖2021/2/14

『傑作はまだ』

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瀬尾まいこさん

 

 

主人公は小説家です。

 

 

今は1人身なのですが、実は彼には息子がおり出生してから一度も会ったことがありませんでした。

 

その息子が25歳になり急に彼の家を訪ねてくるのです。

 

 

 

バイトが近くだからという理由なのですが、

主人公は小説家なので引きこもっており家で息子と接する機会は少ないのです。

 

その中でも息子は外付き合いの仕方や社会の現実、小説の中以外の世界を主人公に教えていくのでした。

 

 

やがて息子が帰る日がやってきます。

主人公は一度も会ったことが無い息子に今まで特になんの思いも抱かなかったのですが急に寂しさを感じます。

 

息子に会うことで小説内容の傾向も変えていき、主人公自身も変わっていきます。

 

そして、息子が家に来た理由が別にあることも分かります。その理由に涙涙です〜。

 

 

家族は家族で離れていてもお互いのことを考えているんだなと家族の暖かさを感じる作品でした。

 

🔖2021/2/11

本日は建国記念日ですね。

 

祝日ということで、久々に図書館でゆっくり読書してきました。

 

図書館居心地が良くて何時間でも居れてしまいます。

 

本日読んだ本がこちらです!!

 

 

『僕の明日を照らして』

 

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またまた瀬尾まいこさん

自分の中で瀬尾まいこさんブームが来ております。

 

 

※ネタバレ有り↓まだの方は注意です※

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今回の主人公は一人の男子中学生です。

 

主人公の母親はバーに勤めており、父親は死別し、所謂シングルマザーでした。

 

暫くすると主人公に新しい父親が出来ます。

歯医者を経営しておりとても優しい人でした。

 

ただ、主人公と2人の時に優しい父親が一変します。少し気に食わないことがあると父親は豹変し、息子に手を挙げるのです。

 

父親は豹変後反省し息子に謝ります。

主人公も父親が居ることに感謝し、母親には言わずに父親の暴力を止める作戦を考えます。

 

父親に絵本を読んだり、日記を書かせたり、カルシウムを摂らせたり色々試みます。

 

やがて少しずつ手を挙げるのも無くなりますが、手を挙げなくなる期間が長くなる分いつやられるのか、ヒヤヒヤしながら彼は過ごすことになり学校でも問題を起こし始めます。

 

ただ日が過ぎていくうちに主人公ももう父親が暴力を振ることはないだろうと確信しはじめます。大掃除の際に父親の日記を捨てるのですが、母親に父親が息子に暴力を振っていたことがバレてしまいます。

 

上手くいって最後ハッピーエンドで終わると思いきや…

 

はい、なんだか個人的に後味が悪い感じではありましたが、主人公が凄い大人に感じられる作品でした。もう少し周りを巻き込んだら主人公も救われたのではないかなと考えさせられる作品でした。

 

 

興味ある方は是非

 

僕の明日を照らして (ちくま文庫)

僕の明日を照らして (ちくま文庫)

 

 

 

🔖2021/2/6

『君が夏を走らせる』

 

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瀬尾まいこさんの小説にハマっています。

 

なんと言っても読んだ後に心がじんわり暖かくなるこの感じが好きです。

 

一人の高校生不良青年の物語なのですが、

先輩に頼まれバイトをすることに、、

 

そのバイト内容がなんと"1歳児の子育て"と言うものでした。

 

もちろんそんな経験もなく始めたバイトなので始めは大パニックで、1歳児鈴香も泣きじゃくり相手にしないのですが、、

 

段々と太田に懐き言葉もあやふやですが、コミニュケーションも取れるようになってきます。

 

数週間もするうちに、色々な言葉を覚えるようになります。太田も鈴香に対し愛着が湧き鈴香に喜んで貰うために美味しい料理を考えたり、外に連れて行ったりします。

 

しかし、やがてバイトも終わりに近づき太田は寂しさを感じるようになります。

 

そしていよいよ鈴香との別れの日がやってきます。子供は3歳までの記憶はほぼ皆無だという事実に鈴香が太田の事を忘れてしまうのではないかと愕然としますが、、

 

その日も鈴香を喜ばせるため最後まで誠心誠意を尽くすのでした。

 

不良で何もしなかった太田の成長を感じられる一冊です。

 

気づくとがんばれと読者の自分も応援したくなってしまいました。

 

子育てしている方は共感できる作品だと思います。↓読みたい方は是非ポチッと!

 

 

君が夏を走らせる(新潮文庫)

君が夏を走らせる(新潮文庫)

 

 

 

🔖2021/1/31

 

『天国はまだ遠く』

 

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毎年3万人の方が自殺で亡くなっているとのこと…

 

この作品の主人公千鶴もその一人であり、人間関係仕事に悩み自殺を考え都心から飛び出してきたのでした。

 

自殺を考えようと薬を大量に持ち込み山奥へ行きます。とりあえず行き着いたのは誰も居なさそうな民宿へそこで田村さんと出会うのです。

 

民宿へ泊まり自殺を決意し、その夜薬を大量に飲みますが、彼女は自殺に失敗し目が覚めます。田村さんはそんなことも知らずに彼女に料理を振る舞います。

 

自殺に失敗した千鶴は山奥で生活をしていきます。漁業、農業、山の暮らしを田村さんから教えてもらい千鶴は自立していくのです。

 

 

人は辛い時自分を殺してしまいたくなる時があります。ですが、環境を変えることによって、人との出会いによってその気持ちを変えることも出来ることをこの作品が教えてくれました。

 

疲れた心を癒やしてくれる作品です。

是非そんな時に読んで欲しい作品でした。

 

天国はまだ遠く (新潮文庫) | まいこ, 瀬尾 |本 | 通販 | Amazon