🚩8/26-9/1読書期間
『嫌われ松子の一生 下巻』
山田宗樹さん
上巻に続いて下巻です。
上巻に引き続き、伯母にあたる松子を笙が調べていきます。国立大を出て、教師までなり優秀だった松子と笙が調べいく中で明らかになっていく松子の姿はまるで別人のようでした。
松子の教え子であり、数年後に松子のパートナーとなった龍に笙は会います。龍は松子の殺人容疑で警察に追われていたのですが、彼もまた松子と同じような境遇の人間であることが分かります。
ですが、松子とは絶縁してしまっていたのです。
松子は誰に殺されたのか?これが一番疑問になる所ですが、分かった所で「ええ?」という感じでした。
誰が犯人なのかというよりも、会ったこともない、笙が伯母である松子がどういった人生を歩んで来たのかを探り、笙自身が成長していくストーリーだと感じました。
印象に残った言葉を紹介します。
*「神は愛である」
許せないものを許すそれが、神の愛なのです。
それが出来るのは神様だけです。あなたの心が神様の心で満たされたとしたら、神様のその愛を今度は他の人に分けてあげて下さい。
あなたにとって許されざる人間を神様の力で許して下さい。どんな時でもあなたは一人でない、いつも神様があなたを見守って下さいます。神様を信じて下さい。神様にとって価値のない人間なんていません。すべての人が尊いのです。*
〜作中より〜
時間が経てば老いていくし、“いつか自分も必ず死ぬ。時間は限られていて、その限られた時間の中でどう向き合っていくか”を松子から考えさせられる作品でした。
夢には捨て時がある。“夢を捨てられた人は初めて大人になれる”。という文章があるようですが、やりたいことは今のうちにやっておくべきだと思いました。
自分も明日死ぬかもしれない。後悔しない人生を送る為に1分1秒を大切にしていきたいです。