🚩4/21-4/25 読書期間
『邪魔 下巻』
奥田英朗さん
上巻に続いての下巻です。
平凡だった生活が崩れていきます。
こんなはずじゃなかった。いつから歯車が狂ってしまったのだろうと
夫が放火事件の犯人だと疑われた奥さん、と。その夫を追う、奥さんと子供を失っている刑事さん。
後半からはこの二人の暴走が止まらず、息をつく暇もない程で…。
義母の話が出てきますが途中で佐伯刑事からとの会話で、?となりますが。
この会話が分かった瞬間は唖然としてしまいました。
まさか“精神安定剤”が伏線になっているとは。
笑
結局というと主人公2人は、タイトルから分かるように誰からも邪魔とされてしまったんだなと。
奥さんの心境
「いやになった。今日がはじまることも、明日があることも」
〜作中より。
悩みを抱えきれず、常軌を逸した行動をしてしまったという所ですかね。
個人的な意見ですが、最後に奥さんが、とった行動は自分勝手ではないかと、、
許せない部分もありました。
一つなにかが欠陥すると組織というものから簡単に外されてしまう。
人間関係って複雑だなと改めて考えさせられました。
*印象に残っている言葉*
・これまで自分の得にならないことは何ひとつやろうとしなかった。面倒なことはすべて関わりを避けてきた。…戦うことは怖くない。戦わないからいつまでたっても臆病なのだ。
作中より〜
上巻、下巻も閉塞感がありどこか報われないものがある作品でした。
“平凡”というのが一番幸せなんだなとおもいました。