🚩1/1-1/4 読書期間
『恋火』
田中渉さん
新年明けましておめでとうございます。
久々の投稿になってしまいました。
この作品はどこの本屋にも取り扱いが無く、
出版社に問い合わせて貰いましたがもう取り扱いがなくまさしく絶版状態で探すのも諦めていましたが、なんと仕事帰りの古本屋で見つけるという奇跡が起きてしまいました。
なのでじっくり大切に読ませていただきました。
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リストラになったピアニストと健太町を元気づける為に活動している香夏子の二つの話が交錯しているストーリー構成になっています。
ピアニスト健太はある女性ピアニストの演奏を聴いたのをきっかけにピアニストを目指しましたがリストラに遭い安い居酒屋で酔い潰れていました。
記憶も曖昧のまま出会ったのはアロハシャツを着た謎の男でした。彼は「天国で本屋を営んでいる」と、意味不明な説明をし勝手にその場で彼を採用しました。
早速働き始めた健太ですが、お仕事は読み聞かせなど単純なものでした。
ある時一人の女の人がふらっと訪れて読み聞かせをお願いしてきました。
読み聞かせの途中で苦しみ始め耳を塞ぎこむ女性…この女性はピアニストでした。
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昔商店街が賑わっていた頃小さな花火大会が行われてました。その花火大会は特別なもので、その花火を見たカップルは結ばれるというものでした。その花火の名は“恋火”と呼ばれており人々からも人気があり愛されてました。
ですがある日を境に花火大会は無くなってしまいます。
町の商店街はビルが建ち始め、廃れていっていました。なんとか町を活性化させようと実家で飴屋を営む香夏子が立ち上がります。「また恋火で町を活性化させよう」と…
香夏子は恋火をつくり上げた職人に出会いますが「もう作ることは出来ない」といいます。
なぜ⁇その理由は、花火の職人さんと女性ピアニストお互いの理由にありました。
…
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思いはすれ違っていたというか、勘違いというか、、。
現世と天国場所は全く違う所ですが、最後はお互いの思いが届いていることを祈るばかりでした。
誰かの為を思って仕事をすることで、周りの見え方も変わってくるということ。
誰かを思う気持ちを大切にし、誰かのために何かをすることが、こんなに素敵なことなのかと実感させられる作品でした。