🚩10/1-10/5 読書期間
『壬生義士伝 下巻』
浅田次郎さん
上巻に引き続き下巻を読んでいました。
新撰組の隊員であった吉村貫一郎の繋がりがあった人達から浮かび上がる人物像。
国元にお金を送る為に、自分は何ひとつ贅沢はしない。奥さん、息子さん、娘さんの為を思えば人を殺すことさえ躊躇しない。
ですが、35歳という若さで亡くなってしまいます。彼は鳥伏見の戦いで心身共にボロボロとなりかつての親友大野次郎右衛門を訪ねるのですが、彼は貫一郎に切腹を命じます。
戦いでボロボロになり切腹という境遇の中でも思い出されるのは、彼の家族でした。
息子の吉村嘉一郎は「脱藩した父から送られた銭で育った…」と自分を責めている風に書かれていますが、本心は全く違うものでした。
会えなくても、誰よりも家族を思う貫一郎でしたが、彼の思いは息子、娘たちにも届き、父親の愛情を感じるのでした。
今まで時代ものを避けてきました。
この良さをどう伝えれば良いのかわからず、文章に上手くかくことが出来ません。
が!!これは、人生をガラリと変えてしまう程の作品でした。
全国の父親達に是非読んでほしいです。
おもさげながんす。