🚩7/12-7/13 読書期間
『ルビンの壺割れた』
宿野のかほるさん
「はるか」に引き続き気になっていた1作目も読むことに!
フェイスブックで、結婚予定だった女性を見つけた水谷、早速メッセージを送るのですが、実はこの女性結婚式当日に疾走してしまうのです。
30年経った今彼女は別の男性と結婚し、子供も生まれていました。
学生時代演劇部だった2人はメッセージを通常、学生時代の思い出に浸ります。しかし水谷は彼女に深入りしてしまい、険悪な雰囲気になっていきます。
結婚式の日に女性が疾走した理由が、最終ページで明らかになるのですが…。
空いた口が塞がりませんでした。
これまでは女性が悪い風に描かれていますが、
その雰囲気は一気に覆されます。
青天の霹靂…とはこういうことを表すのですね。
「はるか」とはまた違った面白さがありました。
読み終えた後にメッセージを見直してみたのですがなんだか、奇妙な会話な感じでした。
ヨーロッパの古い諺に「機会が泥棒をつくる」というのがあるそうです。善良な人間でも「盗める」機会が与えられるとそういう行いをしてしまうということです。
人は見た目じゃ分かりません、おそろしい過去を持っている人もいるのだと…
単純に人間の怖さを感じる作品でした。