*読書日記*

読んだ本忘れないために!

🚩8/15-8/18 読書期間

 

『贖い 下巻』

五十嵐貴久さん

 

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上巻に引き続き下巻でした。

 

上巻では、下巻にどう続いていくのか全く予測がつきませんでしたが、下巻で一気に急展開をむかえます。

 

下巻に進むにつれ、犯人というよりも、犯人の動機が気になってしまい、もうページを捲る手が止まりませんでした。

 

真面目で周りからも評判が良く、慕う後輩も多く偉ぶらず、昇進も断りどんな仕事もそつなくこなし、毎日規則正しい生活をしている。

 

そんな人間だが、交友関係を断ちきっており、どこか陰がある…。

 

その理由がこの作品のタイトルである“贖い”に繋がっていくことが分かりました。

 

3つの事件がこういう展開で繋がるとは…

 

終盤で、犯人が失踪したシーンではリカのようなハラハラ感もありました。

 

一見目立たない捜査官達も後半は大活躍でした。

 

ミステリー小説を何作品か読んできましたが、

殺人を犯したと認めないvs証拠はないがどうにかして見つけ出そうとする刑事という熱い戦いが繰り広げられるミステリーを読んだのは初めてでした。

 

今回の作品で活躍した刑事さんが誘拐という作品にも登場しているみたいなのでそっちもいずれ読んでみたいと思います。

 

暑い夏に良き一冊でした。

 

🚩8/7-8/14 読書期間

『贖い 上巻』

五十嵐貴久さん

 

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五十嵐貴久さんは私の中でベスト5に入るくらい好きな作家さんです。

 

長編小説が大好きなので、贖いが文庫化されると聞き、書店で予約までしてしまいました。

 

 

小学校の校門に男児の切断された頭部が発見されます。

 

別の場所で林では女子中学生の遺体が発見され、スーパーの駐車場で行方不明だった幼児が駅ナカのコインロッカーで遺体で発見されるという惨い事件が相次ぎます。

 

捜査員達は真相解明の為に動き周りますが、

中々犯人の姿が浮かび上がりません。

 

その捜査員の中に由紀という女性の捜査員がいるのですが、男性が多い社会の中で女性も加わって頑張っている姿を見ていて、逞しいというか、なんだか勇気づけられました。

 

上巻で犯人は想像もつきませんでした。

 

この事件には稲葉さんという老人が関わっているような気がします。

あくまで想像です。

 

 

引き続き下巻を読みます。

 

 

 

🚩7/23-8/6 読書期間

 

『ファーストラヴ』

島本理生さん

 

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直木賞を受賞され作品で気になったので手にとってみました。

 

臨床心理士の由紀はある事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼されます。

 

その事件とは…

 

アナウンサーを目指していた女子大生 聖山環奈

がなんと、自分の父親を殺害してしまいます。

 

由紀は環奈と面会し対談するのですが、彼女の性格から「本当に環奈が父親を?」という疑問が。

 

環奈の父親は絵の先生をしていましたが、彼女の父親は少し変わった性格をしていました。

 

父親は環奈を絵のモデルにさせていたのですが。なんと、周りは男の人しかいなかったとか。 また、絵のモデルをやらないと、戸籍を抜くとも脅されていたのです。これは単なる虐めですよね。

 

こんな状況の中でも、母親は見て見ぬふりをしていたのです。

 

 

環奈はいい子を演じ続け、最終的に自分を壊してしまったのです。

 

臨床心理士の由紀と弁護士である由紀の旦那さんの弟迦葉が環奈の周りに聞き込みを行い、環奈が父親を殺害した真相を明らかにします。

 

環奈の過去を知る内に、実は臨床心理士の由紀も過去に辛い経験をしていたことが分かります。読んでいる内に自然に二人を重ねてしまったりと…。

 

ですが、旦那さんの我聞さんに出会えたお陰で由紀は大分救われたのだと感じました。

 

この事件で、環奈は由紀と出会い本音をぶつけ本当の自分を取り戻していくのです。

 

〜作中より〜 ----------------------------------------

今を変えるためには段階と整理が必要なのだ。見えないものに蓋をしたまま表面的には前をむいたように振る舞ったって、背中に張り付いたものは支配し続ける。

 

なぜなら「今」は、今の中じゃなく、過去の中にあるものだから。

 

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人の心は脆く、傷ついた心を簡単に再生することは難しいことです。良い大人→本当に信頼することが出来、愛情を与えてくれる大人がいることで人の心は救われるのではないかと感じました。

 

少し重い作品でしたが、これが直木賞作品かと感じさせられる一冊でした。

 

 

読むのに時間がかかってしまいました(TT)

🚩7/14-7/22 読書期間

 

『父からの手紙』

小杉健治さん

 

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初読み作家さんです。

本屋にて“隠れ名作”で“書店員さんが全力で薦める作品”という文言に惹かれ迷わず購入しました。

 

全力で泣けます。

グッと来る言葉が沢山詰まっています。

 

毎年誕生日に父から手紙が届きます。

しかし父はいません。

父は母と離婚し知らないどこかに住んでいるとのこと…。

ですが、手紙には娘、弟のことを遠くから見守っていると綴られていました。

 

娘には結婚相手がいたのですが、相手の旦那さんが、なんと遺体で発見されるのです。

 

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圭一には兄がいます。

圭一と兄は腹違いでした。

 

兄は義姉の浮気により焼身自殺を図ります。

圭一は目撃者であり、事件直後義姉は外に居ました。しかし家の扉は全て閉ざされていました。

 

焼身自殺を図るならば、義姉も一緒に無理心中するのが普通だと考えます。

 

この謎に犬塚という悪徳刑事が真相を暴きます。事件当日兄が焼身自殺を図った後兄と義姉意外にもう一人居たとか…

 

圭一は理由も分からずに犬塚刑事を殺害してしまうのです。

 

 

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2つの話が交互して進んでいくのですが、

やがて後半に娘と圭一が繋がります。

そこで明らかになる真相に、思わず涙してしまいました。

 

余韻に浸り過ぎてもっと色々と書きたいことがあるのですが、ネタバレになってしまうので、ここで止めておきます。

 

 

**父の手紙でグッと来た言葉**

 

・人間の幸福は困難を乗り越える勇気を持つことにあるのです。逆境こそ自分を育てる絶好の機会なのです。

 

・常に胸に希望を持ち続けて下さい。心に美しき夢を持った人間は決して困難に負けません。青春は挫折の連続かもしれません。でも夢さえ持っていればきっと幸福が君を待っているはずです。

 

・自分が正しい行いをしていれば、必ず不幸を退散することができます。それでもまだ不幸が力得ている時もあるでしょう。さらに不幸と闘うことです。希望は最大の力です。試練を乗り越える力こそ幸福そのものです。試練に負けてはいけません。試練に立ち向かっていく勇気を持って下さい。君が幸福になれば、周囲も皆幸福になるのです。

 

 

・人間の幸福は何事もなく平穏無事に過ごすことではありません。そこには喜びもそして自身の成長もありません。人生には必ず困難が立ち塞がります。それは避けても通れません。人間の幸福は試練を乗り越える強い心を持つことにあると思います。どんな困難にも怯むことなく、勇気を持って立ち向かって行って下さい。行動あるのみです。

 

・人生の目的は財産、地位などを得るためではない。それを得たから幸福だということではない。いかなる困難や試練にも負けず生きていくことにあるのだ。

 

 

〜作中より〜

 

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一言で感想を言うとすれば、、

人の幸せは、自分の幸せを見つけてからでないと周りは幸せになれないんだと思いました。

 

 

例えそれが思いやりだとしても、自分の幸せを疎かにしてしまうと後々、周りを苦しめることになるということです。

この作品を読んだ後にはいたたまれない気持ちになってしまいましたが、父からの思いが感じられる温かい作品でもありました。

 

 

🚩7/12-7/13 読書期間

 

『ルビンの壺割れた』

宿野のかほるさん

 

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「はるか」に引き続き気になっていた1作目も読むことに!

 

フェイスブックで、結婚予定だった女性を見つけた水谷、早速メッセージを送るのですが、実はこの女性結婚式当日に疾走してしまうのです。

 

30年経った今彼女は別の男性と結婚し、子供も生まれていました。

 

学生時代演劇部だった2人はメッセージを通常、学生時代の思い出に浸ります。しかし水谷は彼女に深入りしてしまい、険悪な雰囲気になっていきます。

 

結婚式の日に女性が疾走した理由が、最終ページで明らかになるのですが…。

 

空いた口が塞がりませんでした。

 

これまでは女性が悪い風に描かれていますが、

その雰囲気は一気に覆されます。

 

青天の霹靂…とはこういうことを表すのですね。

 

「はるか」とはまた違った面白さがありました。

 

読み終えた後にメッセージを見直してみたのですがなんだか、奇妙な会話な感じでした。

 

ヨーロッパの古い諺に「機会が泥棒をつくる」というのがあるそうです。善良な人間でも「盗める」機会が与えられるとそういう行いをしてしまうということです。

 

人は見た目じゃ分かりません、おそろしい過去を持っている人もいるのだと…

 

単純に人間の怖さを感じる作品でした。 

🚩7/9-7/11 読書期間

 

『はるか』

宿野かほるさん

 

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発読み作家さんです。

表紙買いです。

宿野さんの2作品だそうです。

 

 

12歳の時に海でジオードのメノウの石を探してる時になんと賢人の探している石を簡単に見つけてしまった少女がいました。それがはるかでした。

 

賢人ははるかの美しさに一目惚れし恋に落ちてしまいます。

 

それからはるかと頻繁に会うようになるのですが、はるかは家の都合で海外に行かなくてはならなくてはならなくなり、7年後まで日本に戻れないとのこと…。2人は7年後に出会った海で会うことを約束します。

 

人間の細胞は7年で全部入れ替わってしまうそうです。お互い違う人間になっているのではと2人は恐怖を抱いていました。

 

そこで、お互い文通を始めるのですが、いつの日か手紙は届かなくなります。

 

7年後、2人は再会を果たせずに終わります。

その時賢人は科学者になっていました。

 

7年後のある日賢人は何気なく鉱石の販売会場入るのですがそこでなんとはるかとばったり再会するのです。

 

はるかと賢人はその後結婚までに至り、幸せな生活を送るはずが、、なんとはるかは交通事故に遭いこの世から去ってしまうのです。

 

科学者の賢人はAIではるかを再現しようと試みます。

 

AIは所詮機械、コンピュータであり自分で考え行動したり、人間のように心がありません。

 

しかし、賢人は完璧にはるかを再現させるのです。

 

AIのはるかと会話出来るようになりやがて賢人は死者が蘇ったはるかだと思い込んでしまいます。

 

そこからの暴走劇がもう見ていられない程でした。

 

日本も無人自動車などのAI開発が進んでいて、いずれAIが発達していくだろうと考えられます。

 

この作品のように死者を蘇らせ、人間を完璧に再現する。ここまでAIが進んだらある意味怖いですが…AIにより色々と便利になっていく部分もあるとプラスに考えようと思います。

 

はるかは所詮AIだと思っていた私でしたが、途中でAIだということを忘れる程で、はるかと賢人の再会にワクワクしてしまい思わず胸が高鳴ってしまいました。

 

まさに近未来の恋愛小説って感じでした。

 

 

宿野さん最高です。近々1作品目も読んでみようと思います。

 

 

 

 

 

🚩7/5-7/8 読書期間

 

『悼む人 下巻』

天童荒太さん

 

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上巻に続き下巻です。

 

静人倖世という女性に出会い一緒に旅を続けますが、冷静な静人に変化が見られます。

 

倖世は静人に夫朔也を殺してしまった過去を明かします。しかし、倖世の肩には朔也が取り憑いたままでした。

 

「自分の執着を徹底して貫けば、他者との愛と見分けがつかなくなる…」

 

静人は朔也と話をします。

 

静人は倖世に出会ってから様々な感情に押し潰されそうになっていたのです。

 

上巻で静人の母親が危険な状態でしたが、下巻では恐れていたことが…。

 

 

静人帰ってきてあげて…と終始祈るばかりでした。

 

 

静人の悼みの行為は宗教じみていて、不審に思われていました。

 

人間の記憶は不思議なものである程度の時間が経つと忘れてしまいます。

 

彼は大切な親友を失いましたが、彼の命日を忘れたことがあったことを長い間気にとめていました。

 

かつて生きていた人を忘れない為に生きていた証を彼の胸に刻む。ノートにも残す。忘れないための儀式でもあると感じました。

 

静人の行いは、決して無駄なことではなく愛を与え、感じるものでした。

 

重い話でしたが、静人の悼みが自分の胸にも刻まれました。忘れられない作品になりそうです。